先日新潟県十日町市に出張の際、貴重な越後上布を拝見しました。越後上布は国の重要無形文化財にも指定されている織物で、お話によると年間に20本前後しか作られていないそうです。
越後上布・小千谷縮はの製造工程は
- 手績みで糸を作る
- 絣糸を作る際手くびりによること
- いざり機でおること
- しぼを作る際に湯もみ、足ぶみによること
- 雪ざらしをおこなうこと
以上の5項目が認定の条件だそうです。
中でも一番大変なのが1番の糸を績む作業。
1日に6g績むのがやっとなので、600~700gの反物を作るのに100日以上かかるそうです。
ということはやはり1反織上がるのに半年以上、雪ざらしの時期はきまっているので春頃にしか出来上がってこないということですね。
今回は織子さんが見えませんでしたが、これがいざり機の織機です。一般の織機にくらべるとすごくシンプルな構造です。経糸は腰にかけて体の一部を織機としておっていくのが特徴です。
平成24年度の生産数は越後上布30反、小千谷縮3反だそうですが、昨年は両方で24反だそうなので、ますます貴重になってますね。
お値段も数百万するのでなかなか手の出る代物ではないことは確かですが・・・。
ユネスコの無形文化遺産にも登録されているので守っていってほしいものです。