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着物で歌舞伎をたのしもう!【歌舞伎の楽しみ方】大人の女性のための着物着こなし術(番外編)

今回は【歌舞伎の楽しみ方】というたいそうなタイトルがついておりますが、前回の【はじめに】でも書きましたように、私自身が歌舞伎初心者です。今まで歌舞伎の公演を見に行ったのも、トータルで10回ほど。そんな私だからお届けすることができる初心者目線の歌舞伎の楽しみ方をお伝えしていければよいと思っております。

歌舞伎初心者が知っておきたい歌舞伎の楽しみ

歌舞伎のことは、私よりお詳しい方が、書いて見えるサイトがたくさんあります。ですから、私は歌舞伎の観劇に際して、お着物も一緒に楽しみたいという方にむけて、呉服屋店主ならではの視点で綴っていきたいと思います。

 

歌舞伎を楽しむための第一歩は予習をしていくこと

歌舞伎をはじめて観られた方の中には、この演目がどのような内容のどのようなシーンなのか、わかりにくいと感じる方も正直多いかと思います。私自身も初めて歌舞伎を観たときは、どのようにみてよいのかわかりませんでした。

はじめて見た演目は『義経千本桜』の河連法眼館だったと思います。どのような場面設定なのかわからなかったり、浄瑠璃の演出や台詞の言い回しも現代劇とは違うので、なかなか内容がつかめなかったことを記憶しています。何も事前の知識がない状態で観たので、少し退屈に感じていたというのが本音のところ。

それもそのはずです。義経千本桜の河連法眼館の演目には前のお話があり、例えて言うなれば10話完結のドラマの7話目からみるようなものです。その上、先ほども述べました通り、セリフや演出などが歌舞伎独特の表現の仕方をしていますので、どんなお話なのかつかむ前に終わってしまうというのは当然のことだと言えます。

ですから、私は観る予定のある演目のことはあらかじめ徹底的に予習をします。歌舞伎の書籍などでどのような物語なのか調べたり、できれば、実際に劇場で観る前にDVDなどで何回も見てどのようなシーンで、どんなセリフを言っているのか前もって把握しておきます。するとお話の内容が理解でき、もっとお話に入っていくことができます。そこまでやるのはハードルが高いという方は、せめて筋書きや登場人物だけでも知っておけば、スムーズに楽しむことができるかと思います。

歌舞伎の臨場感に注目する

『結末を知ってしまっては面白みが半減してしまうという方のでは?』という意見をいただきそうですが、映画などでも、好きなものほど何度でも見ますよね?ストーリーを理解しているからこそ、役者さんの衣装だったり、演目ならではの演出だったりに注目することができます。また、歌舞伎の場合は同じ演目を色々な役者さんが演じることがありますので、この役者さんのこの役の方が好きだとか、襲名披露の公演でスター役者さん揃い組だったりと、内容以外のサイドストーリーがありますので、面白みが半減どころか、むしろ観る度に新たな発見があり、益々好きになっていくことができるのが、歌舞伎のよいところであり、歌舞伎の味わいかたなのではないかと考えています。

平成中村座

そして、劇場では話の筋書きというより現場の臨場感を楽しむようにしています。昨年夏に名古屋城で行われた、平成中村座の公演を見に行ったのですが、常設の劇場とは違った観客の熱気や劇場の雰囲気を感じたのを思い出します。また、幕間に食べるお弁当だったりその劇場の名物スイーツなどを食べたりするのも歌舞伎の楽しみのひとつですね。

イヤホンガイドを利用する

歌舞伎初心者の方におすすめしたいのが、イヤホンガイドです。

イヤホンガイドとは、携帯ラジオのような小型の器具を有料でレンタルします。イヤホンで今どのような場面で、どのような演出をしているとか、その話を理解するための背景などを説明してくれます。歌舞伎の劇場には必ずあるイヤホンガイドを利用すると、より分かりやすく歌舞伎を深く味わうことができると思います。

まとめ

歌舞伎の楽しみ方、いかがだったでしょうか?歌舞伎に行ったことがないという方、行ったけれどもあまり楽しむことができなかったという方、ぜひ今回紹介した歌舞伎の楽しみ方、実践してみてください

  •  演目の予習をしていくこと
  •  歌舞伎の臨場感に注目すること
  • イヤホンガイドを利用すること

 

そして、歌舞伎を楽しむために一番大切なことを忘れていますね。それは着物を着て観劇するということ。観劇に行くまでに、どんなコーディネイトにしようか考えたりするの楽しいですし、着物は観劇の気持ちを盛り上げるため最高の勝負服です。何より冒頭にも書かせていただいた通り、着物と歌舞伎を両方味わうことができるととてもよい相乗効果が生まれますので、ぜひ着物とともに歌舞伎に興味を持ってもらえたらよいなと思います。

 

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