型染と一口に言っても、全国各地を探せば様々な種類の型染が存在します。絞りなどと併用したものや、数十枚の型を重ねていくもの、昔からその土地に伝わるものなどなど・・・。
型染は手描きの友禅に比べて、同じものをたくさん作ったり、同柄の色違いを作ったりと、生産効率を上げるために発展してきました。また着物を染めるために使われる型紙は伊勢型紙として三重県の鈴鹿市を中心に育まれてきました。
もともとは、大量生産のための効率化が生んだ型染ですが、時代の変化とともに着物の消費量の減少や機械等によるさらなる生産工程の効率化により、その役割は減少しつつあるのも事実です。
以前型紙を販売する工房を訪れた際に、現在型紙を彫る職人さんは高齢化を迎えそして後継者も育っていないために、あと10年たつと新たなものは製作されず、今まで作られたものだけを消費していくだけになると聞いたことがあります。
確かに、時代とともに必要性が少なくなって続かなくなる産業もあるのは事実ですが、
だからこそ現在では大量生産のための型染ではなく、手仕事のぬくもりを伝えるための型染へと変化しているのではないかと思います。
少しでも素晴らしい日本の技術を残していくために、手仕事ならではの味わい、そしてのつくり手のぬくもりや魅力を微力ながら伝えていきけたらと思います。
きたる平成29年10月27日~29日豊橋市三の丸会館にて『型染を巡る旅展』を開催いたします。
今回の催しでは、ゆっくりと型染めのストーリーを楽しんでいただく為、当会場内での販売は致しておりません。
博物館や美術館にいくようにお気軽にご来場ください。
【 型染を巡る旅展 】
- 平成29年10月27日(金)~29日(日)
- 豊橋市三の丸会館
【出展品目】
型絵染、江戸更紗、紅型 他
【出展作家】
荒川真理子、岡本隆志、岡本紘子、関美穂子、小島貞二、溝口あけみ、森田麻里、三代目更勝、玉那覇有公、高山和子、金城盛弘 他
チラシがダウンロードできます。(PDFファイル)