最近、喪主さんの奥様でも着物を着られていないことが多くなってきていますが、本来喪服と留袖は5つ家紋が入ることから既婚女性の第一礼装として冠婚葬祭の大切な場面で着用されてきました。しかしながら近年の需要の低下から黒染め専門の染屋さんは廃業や他の製品への転換されているところも多いようです。それゆえ、値段の割になかなか良いものが手に入りにくくなってきました。
そんな中、先日京都の問屋さんとお話している中で、最高級の喪服の逸品の見せていただく機会がありましたので、せっかくですのでご紹介させて頂きます。
お着物に詳しい方は聞いたことがあるかもしれませんが、1反は山形県の(株)松岡のブランドシルク松岡姫をタテヨコに使った『松岡姫』。
もう1反は『又昔』。経糸は『松岡姫』、緯糸に『又昔』の糸を使うことで古来、「絹のプラチナ」とも喩えられる、煌めき・輝きが特徴です。
どちらも一般的な喪服セットなどに使われるものとは全く違い、現在流通している喪服の中でも間違いなく最高級の一品といえるでしょう。
そしてそれに合わせる帯は『石川つづれ』さんの爪掻本綴れの帯。黒の本爪つづれは正直初めて見させていただきました。
現在の生産数も非常に少ないようですよ。
こちらの法事用の本綴れもとても珍しい逸品です。
もうひとつは織悦さんの九寸黒共帯。
箔がとっても上品できれいに仕上がっています。締め心地も抜群だそうですよ。
最高級の喪服をお探しの方は是非ともお問い合わせ下さい。